RGBとCMYKの戦い
パッケージで欠かせないのはやはり印刷。
色とりどりのパッケージが店頭で華やかに陳列されることで購買意欲が掻き立てられますよね。
ジャケ買いならぬパケ買いなんてこともあるのではないでしょうか?
そうなると、やはりデザインが重視されるのですが、そのデザインを表現するには印刷技術が要となります。
印刷技術が頭に入っているのといないのとでは異なったデザインデータができあがります。
けれど、どんなデザインデータも寸分違わず出したいと技術者は努力しています。
ですので、日本のパッケージ印刷は世界に誇れるほどの印刷技術なのではないかと私は思っています。
では、デザインと印刷との間に何の隔たりがあるのでしょう。いくつかある中の1つをまずはご紹介。
デザインデータは基本パソコンで作られています。ということはディスプレイを介しています。
つまり光の3原則RGBで作成されていますよね。光で表現される色は発色がよくキレイです。
けれど、印刷はCMYKそれぞれの版を彫ってインクのせ、重ねて刷るわけです・・・
インクは光のようにキレイに表現するのはとても難しい上に
色を重ねるわけですから濁りがどうしても出てしまいます。
さらに紙の色にも様々あり、真っ白なものならインクの色がキレイに出ますが、
少し黄みがかったり、青みが強かったり・・・少しの差で大きくインクの色が左右されます。
ですので、デザイナーがイメージしている色目と刷り上がった色目が違うことは多々あります。
その差を埋めるためソフトもディスプレイも印刷に近い表現になってきていますし
印刷機もどんどん新しくなっています。
けれど、そういったものでは追いつかない微妙な表現がまだまだあります。
それを印刷機を動かすオペレーターの方たちの技術で補っていたりします。
印刷機を微調整したり、インクを手で練って一から作ったり、溶剤を混ぜて濃度を調整したり、
印刷機にデータで入力してたって刷り上がると前回と違ったりすることもあるんです。
なぜなんでしょうね?不思議です。
それを、オペレーターの方たちが経験値を元に調整し、より近い表現に持っていってくれます。
店頭で「おいしそうなチョコレート♪」と思って箱を手にし、開けて捨てるだけのパッケージ。
ちょっと、じっくり見てください・・・いろいろとオモシロイ表現がその中にたくさんあります。
そんなことを今後、紹介していければと思います。